医療事務・秘書コース
こんにちは。連日新型コロナウイルス感染症で、新たな感染者がまだ絶えない毎日ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
2年生は3月から病院での実習や就職活動、オンライン授業を両立させ、非常に頑張ってきました。その努力と成果が実り、就職希望者全員が内定を頂くことができました。
内定者のうち92%が病院に内定しました。その他としてはクリニックが4%、調剤薬局4%となっています。内定、おめでとうございます!
(主な内定先)
公益財団法人日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院、社会医療法人河北医療財団 河北総合病院、医療法人社団東京巨樹の会 東京品川病院、医療法人社団東光会 戸田中央総合病院、医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院、医療法人社団武蔵野会 TMGあさか医療センター、医療法人社団武蔵野会 新座志木中央総合病院、社会医療法人財団石心会 埼玉石心会病院、医療法人泰一会 多摩北整形外科病院、医療法人社団青葉会 小平中央リハビリテーション病院、医療法人蒼龍会 武蔵嵐山病院、医療法人社団巨樹の会 新久喜総合病院、医療法人社団桐和会 ほか
9月から後期授業がスタート。少しずつ対面授業が行われています。
笑顔の学生たちを撮影したいところでしたが、全員マスク姿。
本日は、前回のオンライン授業でカルテ演習問題を課題にしていたので

授業後のリアクションペーパーでは、
授業終了後は、使用した机、椅子などを除菌して、学生が退室する際には手指消毒スプレーをして帰します。
ニュースでは、PCR検査が保険適用? ワクチンが無料化?など、政府はいろいろと検討しているようですが、
みなさんもどうかお大事になさってください。
1号館の情報実習室(2部屋)のパソコンがすべて新しくなりました。医療事務・秘書コースでは、医事コンピュータ演習や医療情報システム、医療データ解析演習、情報処理演習などの授業でパソコンを使用します。パソコンの入れ替えに伴い、机や椅子も新しくなりました。
1つの机に3台モニターがありますが、真ん中のモニターは教員のPC画面を見るための中間モニターです。
出席管理システムも新しくなりました。この端末に学生証をかざすだけで出欠情報が自動的に記録されます。講義室も含めすべての教室に設置されました。
みなさんは「DPC」という言葉を聞いたことがありますか?
医療に関する用語は、聞きなれない言葉や略語が多いですよね。DPCも聞きなれない言葉だと思います。実は、このDPCという言葉は患者さんにとって、お金と自分が受ける医療サービスに関係するとても大切な言葉なんです。
さて、DPCとはなんでしょうか?
DPCとは、新しい医療費の計算方式です。
国が定めた病名と診療行為の組み合わせによって、患者さんを約5,000種類のグループに分けます。そのグループごとに金額が設定されているため、患者さんはそれに合わせて医療費のお支払いをしていただきます(図1)。
今までの医療費の計算方式を「出来高払い制度」と言います。それは、診察で行なった検査や注射、投薬などの量に応じて、すべてを合計した医療費(出来高)が計算されていました。新しい計算方式のDPCは、それらをまとめた「包括金額」が設定されています。つまり、このグループだったら「1日何円」と決まっているわけです(図2)。
DPCの導入によって、病名や診療の内容に応じてどのくらいの医療費がかかるのか目安がつき、患者さんにもわかりやすくなります。そして、医療の効率化と透明化がはかれると考えられています。
DPCを新しく導入した目的は、
医療の質 (quality):良い医療サービスを受けたい
医療費 (cost):できるなら安い方が良い
これをどのように両立させるのか。難しい問題です。実は日本だけではなく、国際的に議論されている問題です。両立させるため、各国で「似たような制度」が導入され、日本ではDPCが導入されました。
医療は専門用語や略語が多く、難しいというイメージがあると思います。できるだけ分かりやすく、講義を進めてゆきます。一緒に学びましょう。(担当:降旗光太郎)
週4日は医療ドラマが放映されており、医療現場への興味が向いている感じがしています。いずれも医師や看護師がメインのドラマが多いのですが、医療従事者には臨床検査技師、臨床放射線技師、理学療法士などの国家資格取得者、そして病院の事務職員も含まれます。医療事務職は「病院の顔」と言われ、サービス業である医療機関では、最初に患者さんが会う人となります。医療事務職は受付・会計・診療報酬請求業務を行う医事課業務が中心となります。また、病院によっては看護部に属している医師事務作業補助者、病棟クラーク、病歴室でカルテ管理を行う診療情報管理業務なども大枠では医事課業務となります。
「医療事務基礎」は、どの業務に従事するにも必要な基礎知識であり、医療保険制度等、医学概論、医学用語を含め、医師が記載する診療録(カルテ)をしっかり読解し、正しい保険請求を行うことができるよう、基本からしっかり学んでいきます。
初めの一歩は、これ、読めますか? 書けますか?から。
例えば「鶏眼」、「鼻汁」読めますか? 「とりめ」、「はなじる」と読む学生など珍回答が続出し、教室が笑いに包まれました。これは「けいがん」「びじゅう」と読み、「うおのめ」「鼻水」のことです。こんな言葉は日常会話では使いませんね? 医療事務が難しいと言われることがありますが、法令用語も多く、日常的に使われる言葉ではないため最初は難しく感じ、私が宇宙人のように思うかもしれません。診療報酬(医療費)の計算も診療ごとに決まりがあるので、1つずつ丁寧に解説していきます。ですから、3か月後には皆さんもすっかり宇宙人の仲間入りです。初学者である先輩たちも、講義を受け、課題を重ねるうちに、試験レベルまでに到達できるようになっており、自分たちでも驚いていました。
「今はコンビューターがやってくれるから、手書きの計算なんていらない」と言う方もおりますが、確かにとても便利で楽になりました。でも、計算のシステムが理解できていないと、コンピューターに入力することができません。手書きの大切さはここにあります。
また、2020年4月より診療報酬(医療費)の改正が行われ、一番新しい情報を取り入れたオリジナルレジュメを作成し、授業を展開します。更に、医療現場が使用している点数表を使用し、解説を加えていきます。
医療機関では、何かあれば患者さんは必ず窓口に尋ねてきます。その時に「わかりません」「知りません」などといった冷たい対応は医療機関の評判を落とす原因になります。笑顔で懇切丁寧に対応できるよう、患者応対を含めた講義を行っています。医事課業務は、医師等の診療行為に基づき、診療報酬の算定ルールに従って正確に請求することは、病院の収入源となり、医療機関の信用・信頼にもつながる大切な業務です。医療現場で即戦力となるため、「医療事務基礎」をしっかりと学び、更に「ICDコーディング」、「DPC概論」、「医療秘書概論」、医療経営にまで及ぶ「医療マネジメント論」へとステップアップできるよう、すべての講義が関連しています。また、「医療事務基礎」から「調剤報酬請求事務」、「歯科医療事務」、「介護保険請求事務」へも展開でき、調剤薬局、ドラッグストア、歯科クリニック、介護施設などへの就職の選択の幅を拡げることができます。
医療提供施設に働く者としての意識を高く持ち、しっかり学んでいって欲しいと思います。(医療事務基礎担当 水野)